「間違えたけど、間違えてない・・・」(年中児)
片付けの頃、いつも元気に飛び回っている年中のA君が神妙な顔をし「先生・・・」と呼びに来ます。
側には、うずくまり泣いている年長のS君。
T 「どうしたの?」
A 「グーパンチしちゃったの・・・」
T 「S君 泣いてるね。」
S 「痛かった…」
泣いているS君にどうしたらいいのか分からないのか、A君は黙ったままじっと見ています。暫くして、ぽそっと話しだしました。
A 「間違えちゃったの。 でも、僕間違えてないの。 だって、体操だったのに、どうしてここにいるのって思って、教えてあげようと思ったの。 でも、間違えてグーパンチしちゃったの。」
(どうやら、グーパンチは良くなかった・・・間違えてしまった・・・ でも、体操だと教えてあげたのは間違えていなかったと思う・・・という事らしい。)
T 「S君は、どうだったの?」
S 「急に、パンチ 嫌だった・・・」
側にいた年中のB君。 「あのね、A君が体操だよって言ったけど、S君 聞こえないみたいで遊んでたんだ。だから間違ってパンチしちゃったみたい。A君ごめんねって言ったんだけど、S君がずっと泣いてて、今度はA君が困っちゃたんだよ」と2人の出来事を伝えてくれました。
友だちの姿を見て、それぞれに小さな何かを感じたのでしょうか?
自分の出来事を、自分の言葉で伝えようとし始めた年中のA君の新しい姿に出会い、驚きと共に嬉しく思いました。
(クラス担任より)
*写真は午前中のコーナー活動(自由遊び)場面