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待つことの大切さ  「先生、聞かないで!!」  

出来事

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「先生、おはよう」と言いながら検温表を出し、ハンガーに上着をかけ終わると、みんながいろいろな材料で作る机の側にやってきてじっと見ている年少児のB君。5分経ちますがずっと同じ場の立ったまま見ています。

10分経ちますがまだ同じ。15分経つと自分の椅子を取りに行き机から少し離れた所に座り、やっぱり見ています。20分経った頃椅子を持ち机にやってきました。それでも、何も手にしないB君。何も話さないが微笑みながらみんなを見ています。その笑顔に、思わず「B君も作ってみる?」と声をかけてみました。すると・・・ 「先生 聞かないで。作らない。Bちゃんやりたくないから。」と一言。それでも、みんなと同じ机に身をおきながらみんなが作り終えるまで、笑みを浮かべながらその場で一緒に過ごし続けました。(約45分くらい)なぜなのでしょう?

2日後、「先生 おはよう。シール張ってくるね」鞄を置くと、今日も机にやってきました。一昨日と同じに過ごすのかと思いを巡らし言葉をかけずに待っていると、やっぱり今日もみんなが作る姿を見ながら過ごしています。10分経った頃、隣で、無言で作っているKちゃんの顔を覗き込みながら「Bちゃんも作る。(材料)ちょうだい」と(Kちゃんに向かい)手を伸ばします。「ここに顔作ろうかなー。目はこれで~、口は貝の口にする。」ボンドでべたべたになりながら、ゆっくりと選んでは付けていきます。「鼻もあるといいなー。どんぐりの鼻。どんぐり横にして付けたいんだ」「ほっぺも付けよう」独り言の様に話しつつ、片付けまで作り続けるB君。

色々な物を手にし、作り、体を動かし、おしゃべりをする事だけではない、じっと友達の遊ぶ姿を眺める事、その過程で「やってみよう」と思いなす事、自分でその好機(タイミング)を決める事、1つ1つが大事な遊びではないか、と改めて感じました。

(クラス担任)