センスオブワンダーを読んで・・・
保育者みんなで、レイチェルカーソン著「センスオブワンダー」を読んだ。
それぞれが感じた事を語り、自分の日常や保育・子ども達とのエピソードを振りかえった。
≪B先生のエピソード・振り返りより≫
私が、1年目か2年目くらいの尾瀬ハイキングの時。しおりの中に、尾瀬に咲いているお花の名前が書いてあり、事前に見てみたもののそれほど関心を持てず中々覚えられずに当日を迎えた。小屋に向かって小さいグループになって歩いている際、私は尾瀬の道に咲く花の名前を全く知らなかった。子どもたちと何もない中で、何を楽しんだらいいんだろう・・・?という不安があった。一緒に歩いていた保育者は、子どもたちに花の名前を教えるわけではなく、子ども達と見つけた花の名前をつなげて歌にしながら歩いていた。「リュウキンカ、ワタスゲ、水芭蕉、ザゼンソウ・・・♪」と子どもたちは、ただただリズミカルに花の名前を口ずさんだ。一緒に歩いていた私もすごく楽しくなり、知らず知らずに一緒に歌っていた。
新しいお花を見つけるたびに、子どもが「あ!これ初めて見るお花だ!」等と嬉しそうに発見し呟いていたのを覚えている。私も子どもに負けまいと必死になって、花を眺めながら歩いた。その時に、子どもと一緒になって発見したお花の名前は、今もよく覚えている。
子ども達の幼稚園時代に関わる私たちが、「なぜ?」「どうしてだろう?」「不思議だな」と感じる場や環境を用意するだけではなく、子どもたちと共に、自分自身の心が動き、子ども達と一緒に感じる心、様々な体験を通して、共感してゆきたいと思う。
雨の日には幼稚園テラスに出て眺めながら音を聞き、風を感じ、幼稚園の中でも感じることを大切にしてゆきたいと感じた。(保育者より)
「子どもたちはきっと自分自身が小さくても地面に近いところにいるからでしょうか、小さいもの、目立たないものをさがしだしてはよろこびます。そのことに気が付いたならば、私たちが普段急ぐあまりに全体だけを見て細かいところに気をとめず見落としていた美しさを、こどもたちとともに感じとり、その美しさを分かち合うのはたやすいことです」 (センスオブワンダー より)