本当は何がしたいか? 問えるとき
突然の休校から学校再開と思ったら、また休校。新型コロナウイルスを巡り二転三転する状況に、すっかり疲れている親子も多いのでは。絵本作家の五味太郎さんは、愛情をこめて「ガキ」と呼ぶ子ども達へ、「これはチャンスだぞ」と呼びかけます。
(4/14 朝日新聞 「五味太郎さんからガキたちへ」より 抜粋)
子どもたちにとって教育は「権利」ですが、6歳になると必ず小学校へ行き、学校も先生もほぼ選べない。(決った枠の中で生活になってゆくのです。決まった流れの中で)疲れちゃって考えるのをやめて
いく。それを繰り返していくうちに、自分が何をしたいのかわからなくなっていく。わくわくしながら
仕事に行っている人ってどれぐらいいるのかな。
「ガキたちには、むしろこれがチャンスだぞって言いたいな。心も日常生活も、乱れるがゆえのチャンス。だって、仕事も学校も、ある意味でいま枠組みが崩壊しているから、ふだんの何がつまんなかったのか、本当は何がしたいのか、ニュートラルに問いやすいときじゃない。」
今は、大人も子どもも、本当に考える時期。
戦後ずっと「じょうぶな体」がいいと言われてきた。それはつまり働かされちゃう体。「かしこい頭」
っていうのは、うまく世の中と付き合い過ぎちゃう頭で、きりがないし、いざという時に弱いからね。
今こそ、自分で考えられる頭と、敏感で時折きちんとサボれる体が必要だと思う。
心っていう漢字って、バラバラしてていいと思わない? 先人の感性はキュートだな。心は乱れて当たり前。常に揺れ動いて変わる。不安定だからこそよく考える。もっと言えば、不安とか不安定こそ生きているってことじゃないかな。
保育者からの投稿