劇遊びへ向けて ⑩ 変えたい所があるんだけど!
劇遊び前日の朝の事です。年中のKちゃんが「衣装の続き作る!」と保育者の隣に座り、おしゃべりを始めました。
「K、劇で変えたい所があるんだ。お店屋さんの所だけど狼が来て怖いから、本当にびっくりしているみたいにやる!こうやって!!」そう口早に言うと、保育者の肩を掴み揺らし始めました。
「こうやってやりながら、どうする?どうする?って言うの!そうしたら、本当に怖いみたいでしょ!!」Kちゃんは真剣な表情です。
年中でも、自分の場面をこんなにも感じ、思いを巡らせ考える事が出来るんだ…と驚いていると、「もう1つ考えた所がある」と言い出しました。
「年長のおおかみがドアを開ける所。もっとゆっくりびっくりして開けるのに変えた方がいいと思う!!」と。
年中のKちゃんは、劇遊びが始まるとやってみたい思いがあふれて出していました。
「この話しやりたい」と絵本を持ってきたり、年長に混ざり歌作りをし、2週間の間衣装も作り続けていました。年長に憧れてお話し作りでの劇ごっこも「年中もやってみたい」と言いtryしました。年長がいない時には、「Kがおおかみやる!」と色々な役になって自分たちで劇を始める姿もありました。
お話しの世界や醍醐味を感じ自分の場面だけではなく、仲間と作る事を喜んでいるからこそ感じた思い。 その思いを伝え“もっと楽しくしたい”と自分なりの目標を持ち主体的に取り組むKちゃんの姿に、劇遊びがどこかで“出来上がる“のではなく、最後の瞬間まで子ども達と作り続けてゆく事の大切さを感じました。
(保育者より)