劇遊びへ向けて ⑦ 表現を楽しむ ~衣装作りを通して~
劇遊びへ向けての日々の中、子ども達は様々な表現を楽しみ始めているようです。
それぞれのグループでは、子ども達との衣装作りも始まりました。日々の遊びで扱っている布や不織布、
ボンドや針、色々な素材を使い、子どもたち自身が作ってゆくのです。
ともすると大人はどのように作ったら見栄えがするか、綺麗に作れるかと考えがちですが、子ども達は作る事自体を楽しみ、その過程を通してお話しの世界に、自分の役を楽しむ場へと入り込んでいくようでした。勿論少しのアイデアは伝えますが、作り込んでいる時に「どうやるの?」「どうすればいいの?」と言う言葉は聞こえてこず、「こうやってみたい!!」という思いを表現し、自分で材料を集め工夫しながら作るのです。保育者も一緒にアイデアを出し合いながら作るその時間は、何とも言えず豊かで、楽しい時です。そこには、“失敗”や“上手く出来ない”という事は無く、作り出す事自体を楽しんでいるのです。そして、「今日は小道具作りの日」ではなく、劇の表現を楽しむ中で気持ちが盛り上がり、自分自身の中で必要性を感じ“もっと作りたい”“こうしたらステキになる!”という思いになり、繰り返し作り続けるのです。
言葉や動きだけではない、表現にも心を留め子ども達との日々を楽しんでゆきたいと思います。
(保育者より)