劇遊びへ向けて ⑥ “劇は子どもがやるんだから”
日々色々な活動を繰り返す中で、劇遊びのお話しを決めようと、子ども達に問いかけてみる事にしました。保育者の思いはありますが、子ども達がどんな言葉で語り始めるのか楽しみです。
T そろそろ劇の本、決めたいんだよね。どうやって決めようか? (T:保育者)
F じゃんけん?
B くじ引きとか、何人(多数決)とか? あみだくじもある!
T みんながどの本がいいか聞いてみたらどうかな?
G みんなが面白いのがいい。
B 2つの劇はできないよね? 劇が面白いから2つやりたい。
T 劇はグループで1つですって、それは決まっているんだよ。
F 年長が自分がやりたい役をやりたい。ぞう(年中)は、何をやりたいんだろうね?
G もしやりたい役が重なったら、そこでまた考えて、どーしてもなら、譲るとかもあるし。
J その事(役決め)は子どもで決めないとダメだと思う。 先生が決めるとやりたいのと違うのになって雰囲気(気持ち)が乗らなくなるから
F じゃ、7匹の子ヤギの本でいいんじゃない?
B 「それで、いいでしょ」って決め方は、やりたい理由になってない。劇は子どもがやるから、先生が勝手に決めて、これにしなさいって言われるには嫌だ。自分たちで決めたい。
G 7匹の子ヤギで、本当に粉を掛けるのやったらおもしろい!! 手が真っ白!!
J ずっと粉が取れなくなっちゃうかもよ?
F 粉は取れるよ。そんなことより、本当に声ががらがらになったら凄いよ!
それを大人がいない所(子どもだけで)で考えたら凄いよ!
G やっぱり子どもたちで劇を決めないと、人(大人)が決めると嫌になる事があるから。
T 今まで、劇で嫌になった事あるの?
B 嫌になったことはあんまりないけど、先生が劇の本は決めていた。
G 自分たちがやりたいものをやった方が、いいと思う。
B 後は子ども達で決めるから、先生いなくても大丈夫!
そこで、保育者は側で違う事をしつつ子どもたちの様子を見守りながらも、話し合いは子どもたちに任せる事にしました。4人は額を突き合わせ、ごにょごにょと話しています。 (5分弱??)
T みんながやりたいもの決まった??
B “7ひきのこやぎ”にしようと思う。これなら、みんながやりたいのだし、子どもが決めたから。大人じゃないし!!
子ども達の思いや声を通して、思い描いている世界を私たち保育者も共に感じる事、与えられた活動
ではなく小さな事も“対話”を通して作ってゆく事を大切にしてゆきたいと感じます。
(保育者より)