劇遊びへ向けて ⑤ ファンタジーを楽しむ
劇遊びへの活動が進む中、各グループではダンスを考えたり、小道具作りへと広がってゆき、部屋いっぱいの大きな紙に、劇の壁面を描くグループもいます。
絵本の1か所を演じながら、「劇で使うもの、どんな物作ろうか?」という話題になりました。
「大きい時計がいる。隠れられるの」「耳が欲しい」「糸で縫って綿入れてしっぽも欲しい」
「段ボール沢山いるね。明日、持って来る」と、年中年長が口々に話していると、年少のK君が「はーい」と手を上げました。 Ⅾ君(年長)が「えー! K君も作りたいのあるの? ちゅうりっぷ(年少)なのに。何作りたいの?」と聞くと・・・
「ロケット作りたい。ロケット作っておおかみから逃げる。怖いから…」と。
勿論、絵本にはロケットは出てきませんが、子ども達からは「そんなの違う」「出てこないよ」という言葉は出ず、「いいね~!」「おおかみ怖いの?」「幼稚園にはおおかみ来ないと思うけど、ロケット出来たら、みんなで乗っておおかみから逃げようよ」と、K君の言葉から、空想の世界を楽しみだしました。
お兄さんお姉さん達が活動を楽しみ作り上げてゆく雰囲気の中で、小さな子どもたちもお話しの世界を楽しみ始めたようです。
(保育者より)