大切にしていること

大切にしていること

長年大切に積み上げてきた保育の質

インクルーシブ保育の実践

今、世界で大切にされていることは、国籍や文化、宗教、風習、生活習慣などの違いを知り理解し繋がり、共に力を合わせて生きていく力です。子どもたちは、さまざまな仲間がいることが自然であると感じる生活のなかで、自分らしく表現し伝え合いながら、仲間と共に生きていく力が必要とされています。
このために保育者は、一人ひとりの子どもとかかわりよく知り、その子に合わせた生活や遊びを柔軟に作り出し、さまざまな子どもたちの表現方法を受け入れる“より質の高い保育”が必要となっています。

自由主義保育の追求

完成され整えられ過ぎた環境を準備することにより、子どもの豊かな生活へと繋がっていく訳ではありません。子ども自身が興味や疑問、一歩先を乗り越えようと挑戦することを見つけ、子どもなりの発想や突拍子もない感覚で自由に表現し活かされる“子どもの世界”が見守られ任されていることが重要です。子どもが守られ安全な生活を保障されることは当然のことですが、子どもが経験すべき“いざこざ”や“ケガ”まで管理しすぎる現代社会の風潮が、子どもの意欲や主体性、自発性、生活力、輝く瞳を奪ってしまっていることも事実なのです。

 
 

本園の特色ある保育

異年齢による生活

異年齢保育の意味は、“さまざまな子どもがいる生活集団”が自然である、という前提で保育をするということにあります。異年齢になりますと遊びや生活の仕方、行動や理解のスピードなどに大きな違いがあり、全員まとめて効率よく教える、伝える、共感することなどはできません。違うことが前提であるということは、時間をかけて一人ひとりとよく話しかかわることがとても大切になります。一人ひとりの違いを意識した保育や配慮等を、提案をしながら子どもが主体となって作りだしていくクラス運営を目指しています。

体験する生活

乳幼児期の子どもたちは、自分自身の体全身(五感)を使って感じ、考え試行錯誤し、成長に見合った失敗を当然のごとく繰り返さなければなりません。この“失敗から学ぶことのできる生活”こそが生きた本物の学びとなるのです。このような子どもの心が動かされワクワク、ドキドキするような体験は、誰かに話したい、描いてみたい、作ってみたい、見てほしいというようにさまざまな方法で自分の内面を外に表現しようと自発的に動き出すのです。この一つひとつが子どもの主体的な生活や生きた遊びに繋がっていきます。

小グループでの活動

幼稚園は集団生活を学ぶ場として、クラス単位や全園児を集めての活動がよくありますが、クラスが作られていくまでに大切にすべきことは、個別的なかかわりや小さなグループでの対話です。これにより、子どもの小さな思いや考えていることが見えてきたり、また、保育者の伝えたい気持ちを静かに話していくことができるようになります。この積み重ねによりクラスという集団が保育者をとおして一つとなっていくのです。

物事を作り出す遊び

子どもたちは本来、何もない場所であっても、心動かしてきた生活経験を元に遊びを作り出していきます。楽しいことをイメージしながらモノゴトを作り出していくこと自体が、豊かな遊びそのものなのです。そのために、動植物や自然物が大切にされた環境や、素材(砂、土、水、紙、箱、段ボール、布、木材、虫、木の実等)を自由に扱い、道具の扱い方や約束事を身につけた子どもたちが、子どもらしい自由な発想でたくましく生活や遊びを作り出していきます。

絵本や素話のある生活

現代社会においては近年急速に変化し普及してきたスマートホンやタブレット、ゲームなどの電子機器が、子どもたちの世界にも無造作に氾濫しています。現代社会においては必要なものではありますが、本来それらの機器は節度やルール、人の育ちをわきまえた大人が扱うべきものでもあります。このような時代であるからこそ乳幼児期に愛情を感じながら豊かな言葉で語りかけられる、素朴な絵本や素話のお話の世界を大切にしています。

動植物との生活

小さな“だんご虫”や“はさみ虫”など、子どもたちは目に止めるとすぐに反応し、いじったり捕まえたりするのが自然な行動です。乳幼児期の子どもたちが日常的に興味を持って虫にかかわり遊んでいると、子どもの目線で命を感じ、生きるものを愛おしく感じる経験も自然なものとなります。子どもにとって虫や動物にかかわり触れて感じる生活は、生きることや命について子どもらしく考えるきっかけに溢れているのです。