コロナ禍で園の伝統が・・・
本来であれば今年の夏にオリンピックが行われ、日本中で大騒ぎとなり子どもたちも様々な影響を受けていたのかもしれないと、私はフェスティバルを目前に控え思いを巡らした。それは、56年前の東京オリンピックで盛り上がっていたであろう頃に“こどもの園”の園庭で行われた運動会でオリンピックの選手に仮装し五つの輪を構えている子どもたちのモノクロ写真を見たことを思い出したからである。
本園の運動会(30年数年ほど前から青空フェスティバルと呼び水元公園で行っている)では、自分の将来の夢や絵本の主人公に扮して仮装するイベントが60年ほど、そしてお父さんたちにテーマとなる物語オブジェを作っていただき会場中央に設置していただくことが30数年続いている。どちらも今となっては卒園児誰もが知っている、なくてはならないフェスティバルの楽しみの一つとなっているのである。
今年の水元公園では、イベントごとは全て中止となるため園ではクラスごとに分かれた活動として行うこととした。60年ほど続く“仮装する”というイベントも5、600名で行うことはできず全体会は断念したのだが、「仲間みんなで行い皆さんに見てもらいたい」との若手保育者の声も上がり、本番前の園庭に年長児保護者と年長全員が距離を置いて集まり“お披露目撮影会”と称して行うことができた。「みんなで見て応援することができたことはほんとによかったね!」「子どもたちもイキイキしていたね!」と何人からか声をいただいた。