共に語る中で・・・ (自由登園のなかで卒園式を考える)
日常の当たり前であった保育がなくなり、日々の報道を耳にしていると不安や心配事で気持ちがいっぱいになりますが、登園日(学年別、クラス別登園)を楽しみに笑顔でやって来る子ども達に合うと、何だか気持ちが救われるような思いになります。
年長の登園日、『仲間の卒園式』を準備ができず毎年のようには行えない中で、どのクラスでも年長さんと考え準備し迎えたい事を子ども達に話し、4、5名のクラス仲間で今年一年を振り返るようにそれぞれの“熱かった思いや気持ち”について考える時を大切にしました。。
K:フェスティバル、リレー2位でも嬉しかった。でも、クラスで考えた作戦したら勝ったよね。
M:Sちゃんと1番に誰が走るかで喧嘩した。それで譲って仲間になった。
T:自分がやりたい事譲って「いいよ」って言ったら仲間になれるのかな? (T 保育者)
みんなはいつも喧嘩したり怒ったりしたけど、どうして仲間になれたんだろう?
M:仲間だから喧嘩するんだよ
G:仲間じゃないと知らない人みたいだから、喧嘩はしないと思う。
T:“仲間”ってどうゆう事なんだろう?
G:仲間は力を合わせたり、心を合わせる事
B:みんなの心、気持ちを想像して一緒に合わされる。
T:みんなは“心を合わせる” “力を合わせる”っていつも言うけど、それはどうゆう事なのかな?
(子ども達は自分たちの生活や遊びを振り返っているようでしたが、中々言葉にはしてきません)
T:先生が思う“力を合わせる”って、劇の時に子どもには難しいかなって思った事も、どんどん自分で考えて、Kちゃんが考えると劇が面白くなって、次はGちゃんが考えて、2人が面白くて凄い!!って思ったら、年長みんながいろんな考えとかアイデアを出してどんどん劇が出来たでしょう。
「Kちゃん凄い!」「M君本当に困っているみたい」って友達の事に驚いたり嬉しかったよね。
年長のかっこいい姿を見て、年中も年少も自分のセリフを考えたり代えたりしたでしょ。
先生は、その時にみんなに力があるって思った! その力がどんどん出てきたなーって嬉しかった。
その力が一緒になって劇が出来たと思ってる! 仲間になるってどうゆう事なんだろう?
B:友達の事をどんな気持ちになっているのかなーって想像してみる、違う人の立場になってみる
T:どうして友達と、仲間と劇が出来たんだろう?
G:自分たちで言葉(セリフ)を考えたからじゃない?
K:Gちゃんと交代で言う所考えたのが凄く面白かった。あの時どんどん言葉が出てきたんだよね、2人だけで!
M:そうそう2人のところ、面白かった。2人がかっこよかった‼
こども達と保育者が共に語る中で、子ども達は日々の遊びや生活を振り返りながら自分の気持ちに気付き語り始めます。保育者も子ども達に何かを語らせようとするのではなく、自分自身の言葉で語る事の大切さを感じます。そこには、日常の中で多くの人(友達、保育者、保護者、子ども達と関わる地域の方等)と関わり様々な体験を通した豊かな生活があるからこそです。
(保育者より)