自分の気持ちに気づく・・・
あおぞらフェスティバル(運動会)が近づき、年長さん達のリレーやダンス、仮装への期待も膨らんできています。『1位になりたい!!』と話をし、練習を繰り返す中、仲間が揃いリレーをした日4位になってしまいました。それから数日、3位、4位と勝てない日が続き、時には1周の差がついてしまう事もありました。
どうしたら全員で走って1位になれるか?と話し始めると「みんなの力を合わせる」「バトンを落とさない」等とみんなが口々に話しますが、アンカーを走ったH君はじっと黙ったまま目を伏せています。「H君、アンカーで走ってどうだった?」と聞くと、「大丈夫・・・」と口を真一文字に閉じ話そうとしませんでした。「最後、4位になってアンカーで走っている時1人になったよね。その時どんな気持ちだったの?」「悔しかった・・・」とH君。 「悔しいってどんな事?」保育者の顔をじっと見ますがなかなか言葉が出てきません。H君をじっと見る子どもたち。
「ここの所(胸)が、ぎゅーてなっていて、頑張って走ったけど4位になっちゃった。わからないけど涙が出てきた。」
日々の保育の中で繰り返し子どもたちと活動し対話するなか、初めてH君がみんなの前で自分の気持
ちを振り返り、必死に考え、自分なりの言葉にしてみようと試みた瞬間のように感じました。『みんなの力を合わせるとは?』『子どもたちが様々な事を感じ気持ちを出すとは?』保育者自身も自分の思いを伝えながら、子どもたちと一緒に感じ考え続けてゆきたいと思います。